「このまま都会で一生暮らすのだろう」
そう疑わず、東京で銀行員生活を送る日々の中
縁あって故郷鹿児島の女性（妻）と出会い結婚。
この妻（実家が養豚業を営む）との出会いが、
豚との出会いに。
それまで、まともに豚を見たことが無かった私は、
驚き、怖がったのを覚えています。
「鹿児島だから黒豚を飼育しているだろう」
しかし、鹿児島では、すでに黒豚から、
生産効率の高い白豚が主流の時代に。
義父の若い頃は、農家が庭先で１，２頭黒豚を飼って、
さつまいもの茎や収穫時にでる小さなさつまいもを
食べさせて育てていたとの事。

鹿児島といえば、黒豚。

「いつか黒豚を飼育してみたい。」
そんな想いを抱き始めたころ

「義父の勧めもあり、養豚業へ転身することを決意。

経営を引き継ぎ、それまでの白豚から黒豚の生産へと転換。
しかし、実際に飼育してみると、思ったよう育ってくれない。

鹿児島黒豚は、中型種。
白豚（大型種）のように、大きくならず、飼育日数もかかる。

その上、子豚の出産数も少なく徐々に経営を圧迫。

そして、さらに大きな問題が、
黒豚の肉質。
従来の餌では、肉質が良くなら
ないことに気づいたのです。

そこから餌を研究する日々。

〇原料の見直し

〇さつまいもや大麦の配合比の改良

〇腸内環境を重視し
（炭や乳酸菌、オリゴ糖を加え、
腸内細菌を安定）

その結果、肉の臭みが無くなり、
脂肪が甘く、さっぱりと
仕上がりました。

まだまだ、肉質には満足して
いませんが、
更に研究を積み重ね、

みなさまの、

「美味しい」

に応えたいと思います。